ウェットスーツの手入れの仕方

ウェットスーツは非常にデリケートな素材(ネオプレーンゴム)で出来ており、手入れの有無や時間の経過により固くなっていってしまいます。
長く愛用するためにも、日々のお手入れは必須です。

面倒でも使用後は丁寧に洗い、直射日光を避けて陰干し、乾燥させてください。

1限目:なぜ、ウェットスーツを洗うの? 水洗いじゃだめ?

――1限目のポイント―――――――――――

水洗いのみ → バクテリア増殖、硬くなる

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海水に長時間浸かっていたウェットスーツですから、早く洗わないと悪臭を放ち始めます。
これはウェットスーツに付着したバクテリアが増殖していくからです。
ちなみに水洗いで塩は落とすことはできますが、スーツに付着したバクテリアは落とすことはできません。

さらに、ウェットスーツは素材の性質上、きちんと洗わないとどんどん硬くなり、柔軟性が無くなってきます。
巨人の星の大リーグボール養成ギブスとまでは言いませんが(古い?笑)動きに支障が出てきますので、快適なサーフィンライフとは程遠くなります。

出典:巨人の星

ですので、サーフィンから帰ってきたらウェットスーツをしっかり洗いましょう!

手洗いで塩を落としましょう

はじめは水洗いで塩を落としましょう。

使用後は放置せず、なるべく早めに洗いましょう。
タライのような大きめな容器にウェットスーツが浸るまで真水を入れ、その中でウェットスーツをやさしく手もみ洗いしましょう。

専用シャンプーでキレイ、スッキリ、劣化も防ごう

その後、ショップや専門店推奨のウェットスーツシャンプーを使うことでウェットスーツに付着しているバクテリアや汚れを落とすことが出来、においを落とすことが出来ます!また生地が劣化して固くなるのも防いでくれます!

ここでもウェットスーツをやさしく手もみ洗いしましょう。塩分は生地を硬化させ傷めます。ファスナー部分や裏面が起毛タイプ・保温素材の場合は塩分や砂が残りやすいので忘れずに洗いましょう。

他にも、ワセリン配合されているソフナーと呼ばれる柔軟剤を使うとスーツが擦れて生地が傷むのを防いでくれます!

洗浄・柔軟・着香までをこなすオールインタイプのウェットスーツ専用洗剤「AROMA WET(アロマウェット)」もオススメですよ。↓

どんな時も熱いお湯はNG

熱いお湯は生地の劣化、接着面のはがれを招く場合があるので避けてください。
寒い冬でもせめてぬるま湯で洗ってください。


2限目:ウェットスーツに正しい干し方なんてあるの?

――2限目のポイント―――――――――――

  1. 直射日光 → 弱い
  2. 生乾き  → カビや臭い
  3. 型崩れ  → 弱い

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ウェットスーツの手洗いによる洗濯が終わったら、裏返しにしてからハンガーにかけ、直射日光を避けて陰干しにします。
直射日光に当たると色落ちだけでなく、ゴムの劣化や機能そのものも低下してしまうため、絶対に当てないようにしてください。

本来干すときに一番生地に負担がないのは表面のままで干すことです。

しかし乾燥までの時間が長く、生乾きの間にカビや異臭の原因となってしまいます。そのため裏返して干す方が結果的に被害が少ないので、裏返してから干すようにしましょう。

また、干すときに注意したいことはウェットスーツが濡れて重いことと、干すときに使うハンガーの選び方を間違えないことです。
ハンガーにかけて干すとき、肩の部分に洗濯直後のウェットスーツの重みが全部かかるため、型崩れの原因になります。

そこでおすすめなのが、肩の部分にかかる負担を分散させる構造になっている、ウェットスーツ専用のハンガーです。

間違っても針金ハンガーなど柄の細いハンガーで干さないでください。ハンガーの跡が残ってしまいます。


3限目:ウェットスーツは収納まで気を使わなきゃいけないの?

――3限目のポイント―――――――――――

  1. シワ → 弱い
  2. 直射日光 → 弱い
  3. 衣類と収納 → 変色

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ウェットスーツを少しでも長持ちさせるために、収納方法もきちんと理解しておきましょう。
現実的にはウェットスーツ用のハンガーにかけて収納するのが一番です。
そのほかにも注意したい点をまとめました。

折りたたまず、肩幅が広く太いハンガーに吊るしましょう

肩部分に負担がかからないように肩幅が広く太いハンガーに吊るします。

できるだけ着用時と同じ状態での保管になるように、ファスナーはしっかりと閉めてください。

折りたたんでの保管は生地を傷めてしまうので絶対に行わないでください。シワや折り目が付いてしまうだけでなく、品質を劣化させる収納方法です。シワの部分の気泡がつぶれてしまって保温性が落ちるだけでなく、その部分のダメージが大きい分、そこから劣化が早まります。

直射日光が当たらない場所に保管する

気温の変動が少なく、直射日光が当たらない冷暗所がおすすめです。気温の変動が大きい場所は素材の劣化を早めます。

また、高温多湿の場所に保管すると、雑菌が繁殖して劣化の原因になるので避けるようにしてください。 

衣類とは別に保管しましょう!変色の原因になります

衣装ダンスに他の衣類と一緒に収納しないでください。多くのウェットスーツに使われているクロロプレンゴムと反応して、衣類の変色などの原因になります。